八正道(はっしょうどう)とは
①正見 ②正思惟 ③正語 ④正業
①正見(しょうけん)
物事を正しく見ること、
真理を正しく理解することを意味します。
正見とは現実や人生の出来事を正確に認識し、
偏見や誤解を持たないことです。
◇因果の理解
すべての行動には結果があり、善い行いは善い結果を、悪い行いは悪い結果を生むという因果の法則を理解すること。
◇無常の理解:すべてのものは常に変化し続けているという無常の原理を理解すること。
◇無我の理解:全ての存在は独立して存在するのではなく、互いに依存し合っているという無我の観点を持つこと。
◇四諦の理解:苦しみの原因とその解決方法を理解する四つの真理(苦・集・滅・道)を理解すること。
正見を持つことで、
私たちは物事を正しく判断し、
冷静かつ適切な行動を取ることができるようになります。
これにより、自己の成長や他者との調和が促進され、
より良い人生を送るための基盤が築かれるのです。
②正思惟(しょうしゆい)
正しい考え方や意図を持つことを意味します。
正思惟とは、自分の考えや意図が
善良で正しいものであることを心がけることです。
◇無害の思い:他人に害を与えない、傷つけないという思いを持つこと。
◇愛の思い:他人に対して慈しみや愛を持ち、助け合うという思いを持つこと。
◇離欲の思い:欲望や執着から離れ、物質的なものに囚われない思いを持つこと。
正思惟を持つことで、
私たちは他人に対して優しく、
思いやりのある行動を取ることができ、
また自分自身の心の平安も保つことができます。
このような正しい考え方を持つことは、
内面的な幸福や調和を生み出し、
日常生活をより良くするための重要な要素です。
③正語(しょうご)
言葉やコミュニケーションの正しい使用を意味します。
◇嘘をつかない:真実を語り、他人を欺かないこと。
◇中傷をしない:他人を傷つけるような言葉を使わず、尊重すること。
◇浮世離れした言葉を使わない:現実的で誠実な言葉を選び、空虚な話題を避けること。
正語を実践することで、
私たちは他人との信頼関係を築き、
誤解や衝突を避けることができます。
また、自分自身の言葉に責任を持ち、
心の平和を保つことができるようになります。
④正業(しょうごう)
正しい生活や職業を選び、
善良な働き方をすることを意味します。
◇生命を奪わない:他の生き物を傷つけたり、殺したりしないこと。
◇盗まない:他人の所有物を盗まないこと。
◇不正な性行為をしない:不実や不道徳な関係を持たないこと。
◇偽りを言わない:嘘や誤解を含むようなことを言わないこと。
正業を実践することで、
私たちは社会に貢献し、
他人との調和を保つことができます。
また、自己の良心に従い、
尊厳ある生き方をすることが重視されます。
⑤正命(しょうみょう)
正しい生き方や生命の尊重を意味します。
◇生命を尊重する:他の生き物や自然界を含め、すべての生命を尊重し、大切にすること。
◇平和な生活を送る:争いや暴力から遠ざかり、穏やかで調和の取れた生活を送ること。
◇食べ物を大切にする:食べ物を無駄にしないで大切に扱い、適度に摂取すること。
正命を実践することで、
私たちは自己と他者、
そして自然との調和を保ち、
平和な社会を築くための一助となります。
⑥正精進(しょうしょうじん)
努力や精進を正しく行うことを意味します。
◇良いことを積極的にする:善行や学び、成長するために積極的に努力すること。
◇悪いことを避ける:誤った行動や無駄なことを避け、良い方向に向かって努力すること。
◇正しい方向に向かって努力する:自己の成長や他者への貢献を目指し、自己啓発や善行に向けて精進すること。
正精進を実践することで、
私たちは自己の成長を促進し、
より良い人間関係や社会貢献を
目指す力を身につけることができます。
⑦正念(しょうねん)
正しい意識や気持ちを持ち続けることを意味します。
◇現在に集中する:過去や未来のことではなく、今現在起こっていることに集中し、その瞬間を大切にすること。
◇客観的に観察する:感情や思考に囚われず、客観的に自己や周囲の状況を観察し理解すること。
◇正しい方向に向かって努力する:自己の成長や他者への貢献を目指し、自己啓発や善行に向けて精進すること。
正念を実践することで、
私たちは自己の成長を促進し、
より良い人間関係や社会貢献を
目指す力を身につけることができます
⑧正定(しょうじょう)
正しい集中力や瞑想を意味します。
◇心を集中させる:心を安定させて、外界の干渉を受けずに集中すること。
◇静かにする:静かな環境を選び、心を落ち着かせることで、集中を深める。
◇瞑想する:心を特定の対象やテーマに集中させ、深い思索や内省を行うこと。
正定を実践することで、
私たちは内面の安定や洞察力を深め、
自己の成長や精神的な安定を
促進することができます。
八正道は四聖諦などを、
どの様にして乗り越えるか、
あるいは手放していけるかを
実践するために教えだと言えます。
日々の生活の中で、
実践していく為に八正道を理解しなくては
いけません。
次に六波羅蜜を知る必要があります。
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