~悩み相談⑧~
私は現在、将来に対して
非常に不安を感じています。
何を目指せば良いのか、
どんなキャリアを
築くべきかが分からず、
毎日が不安でいっぱいです。
どうすれば自分の将来を
見据えて
前進できるのでしょうか?
~考え方~
~諸行無常~
~一切皆苦~
~苦諦~
~集諦~
~正見~
~正業~
~正命~
~正念~
~布施~
~精進~
~慈・悲・喜・捨~
~老苦~
~病苦~
~死苦~
~愛別離苦~
~求不得苦~
◇因果応報◇
~自因自果~
~善因善果~
~悪因悪果~
~自業自得~
将来の不安は
誰もが抱えています。
何故なら
見えているのは現実の
今しかないからです。
見えないものを
考え出すと不安がよぎります。
来週に楽しみにしている
家族旅行がある。
楽しみなはずだけど
考えすぎれば
体調不良とか大丈夫かな、
急な仕事が入らないかな、
雨になって行けなくなる事は?
たった一週間先の予定でさえ
予定は分かるが
結果は見えないものです。
それが1年後、5年後、20年後
そんな先を見通せる人は
おそらくいないでしょう。
それが出来るなら、
それや予想や希望でしょう。
未来、将来は心配しても
絶対に分からない。
この当たり前の事実を受け止める
そんな気持ちから始めましょう。
それでも未来に期待してしまう。
そして期待通りにならない不安。
それも理解出来る心理です。
理屈通りに
心配が消えるのであれば
確かに悩みなど
起こらないでしょう。
しかし考えてみましょう。
今と言う貴重な時間。
そう、この現時点です。
〇年〇月〇日
〇時〇分〇秒
あなたは過去にこの“今”を
未来と捉えていた
時期があるはずです。
昨日から考えても
今は未来だった。
1年前の過去は
1年後の今を憂いていた。
そしてその1年後の未来に
いよいよ到達した。
問題はさほど起きていない。
しかし喜びはなく
今を生きずに頭の中では
また1年後の未来を憂う。
いつ、どの瞬間に
『成功だ!良かった!』
この様に捉えるのでしょうか。
上記でも記載しましたが
将来の問題は特に
四法印、四聖諦、八正道
これらを始め
因果応報など様々な考え方が
当てはまります。
その中でも
諸行無常と因果応報
これの理解を進めてください。
“今”は過去に憂いていた
未来が現実にやってきたのです。
その今に集中することなく
さらに未来を憂う。
過去の心配は
何の為にしていたのか。
分からなくなってきます。
そもそも諸行無常の教えを
理解しますと、
未来が良くなりますように!
と願っても
意味がない事が分かります。
何故なら、
未来もまた諸行無常であり
良い時も悪い時も必ず訪れます。
良い時がきてもそれは
永遠ではなく
変化していきます。
まるでお風呂に入った時に
温かくて気持ち良い。
幸福を感じます。
しかし長時間その温かさに
浸かれば
暑くなって苦しみを感じます。
お風呂から上がり
冷たい水を飲み体を冷やす
体も潤い心地いい気持ち。
また体が疲れたり冷えたりで
温かなお風呂を望む。
この繰り返しです。
人生も同じであり
良い時も悪い時も
永遠ではなく
また入れ替わるのです。
良い時が訪れたなら
心から感謝をし、
悪い時が訪れたなら
心を乱すのではなく
観察することが大切です。
そしてそれは運命であると
信じて慈悲の精神は崩さぬよう
出来る限りの善行に努めると
良いでしょう。
苦しい時に何故善行を?
この様に感じますが、
確かに良い時も悪い時も
必ず繰り返し訪れます。
しかしそれは自分自身の
過去の種蒔きの結果です。
不摂生や悪事を重ねていれば
やはり悪い時期が長くなる。
そんな諸行無常になるものです。
過去に蒔いた行いの種が
芽が出ることで物事が進みます。
例えばウォーキングや筋トレで
体力作りをしていれば
その芽が出た時に
健康な体の違いに
気付くでしょう。
逆に遊び惚けていれば、
その芽が出た時に
その報いに
気付くことになります。
余談ですが
私たちの行いには
三業(さんごう)と言われ
●身業(しんごう)
●口業(くごう)
●意業(いごう)
3つの種類があります。
身業(しんごう)とは
行動のことを言い
口業(くごう)とは
言葉で話すことを指します
意業(いごう)とは
心で思っていることを言います
心で思っていることでも
やはり自因自果として
善因善果、悪因悪果の
結果をもたらすものであると
言われています。
身業も口業も意業も
慈悲の精神で行うものです。
類は友を呼ぶと言いますが
見返りを求めず
善行を行っていれば
自ずと将来もその様な
人に恵まれ、
囲まれるでしょう。
しかし見返りに執着する方法で
物事を行っていると
またそれなりの人に
囲まれるものです。
未来・将来の為にも
慈悲の精神で
善行に努めて下さい。
そして考え方ですが、
やはり過去、現在、未来では
現在が全てであり
現在を楽しむべきでもあります。
小学生の頃
勉強や友達付き合いをする上で
学校でもカリキュラムが組まれて
様々な授業が段階別にあり、
大人になって社会に出ても
一人前にやっていける
方法と知識を
学ぶ時期でした。
ではこの小学生の時期は
大人になって社会で役立つ力を
培うだけの時間だったのかと
言えばそんな事はありません。
むしろ大人になってからの事は
結果であり
小学生なら小学生の
二度と帰らぬ時期を
楽しむべきであり
大人になる為の修行時間では
決してありません。
子供は将来の不安だとか、
未来を憂うとか、
今は大人になる為の修行中だ等、
そんな事は考えずに
無邪気に遊びます。
これこそ“今”を大切にしている
心の状態であります。
それがやがて大人になれば
未来や将来を“見たがる”様になり
それが“見えない”事で不安を感じ
意味の無い焦りを感じて
心を乱すことに繋がります。
繰り返しになりますが
あなたの今は1年前に
想像出来ていましたか?
あなたの今は5年前の
心配が現れていますか?
やはり人生を歩むうえで
大切なことは
“将来の為に”生きるのではなく
“今日、今の為に”生きて下さい。
極端な例えですが
今、本気で集中し
努力しながら歩いているなら
それに意識が向き
将来のことにまで
考えは及ばないものです。
そう、まるで
滑り台や砂場で本気で遊ぶ
子供の様に。
最後に…
将来が不安だと思うのは
それなりに現在が平和だと
言うことを示しています。
現在が日々何かに追われ、
その日、明日の動きが心配なら
将来よりも
明日の心配が勝ります。
ここで言う平和とは、
順風満帆というものではなく、
食べるものがあり
話せる人脈もあり
雨風を凌げる家があり
何かに逃げる事もなく
体の不調も酷くはない
この様な状態なら
人間としてそれなりに
平和な状態なのです。
それが続かないかもしれない
不安な心や
さらに平和?裕福?を望む
欲望を掻き立てるより
今、手の中にある平和な状態に
感謝をすることが
今の大切な過ごし方だと
感じます。
食べるもが無い…
話せる人もいない…
雨風は防げない…
何かに追われ逃げている…
体調不良は過去最悪…
この状態では
今をどうにかして生きる
そんな事に
集中しているものです。
ですから、
未来を憂う、将来が不安。
この心があるならば
あなたはまだ頑張れる余力が
あるはずです。
今ある平和に感謝をしつつ
是非、今を全力で生きようと
頑張ってみてください。
将来への不安を拭う方法は
『平和な今への感謝』です
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