~悩み相談②~
長年付き合っていた彼女に
ふられてしまいました。
毎日が辛く、何をしても
彼女のことが頭から離れません。
どうすればこの悲しみから
立ち直れるでしょうか?
~考え方~
※諸行無常※
苦しみも無常で変わる
※一切皆苦:※
人生は苦しみである
まず考え方の土台にあるのは
諸行無常と一切皆苦です。
恋愛をしている上で、
幸せを感じていても、
それは不変的なものではなく
自分の気持ち、相手の気持ち
いずれにしても
変化が起きることを
知っておく必要があります。
この幸せな気持ちが、
またこの愛し合っている感じが、
ずっと続くと信じていると、
それが期待と執着に変わり、
心を乱す根源になっていきます。
変わらないでいて欲しい
変わるはずが無い
変わったなら裏切りである
そこを火種に
怒りや恨み、憎しみという
マイナスな感情に
支配されるようになります。
そうならない為にも
諸行無常を
理解する事が重要です。
また次に一切皆苦として
恋愛をしていて楽しくても
諸行無常の理解故に、
その楽しさが続かないのでは?
と、不安になり苦しくなります。
“フラれるのは怖い”
“誰かに恋人を取られるかも”
“愛情が薄まって来るのかな”
幸せが故に
それが崩壊する怖さを感じます。
辛い状況でも苦
幸せな状況でも苦
一切皆苦をよく理解する事です。
その上で失恋の際には
自分自身の気持ちをどの様に
保つべきなのか。
フラれて悲しい・辛い
過去の楽しい思い出が
蘇っては辛くなる。
この様な気持ちの際に、
元恋人に対して異常な執着を
向ければストーカーなどと呼ばれ
危険な相手と
思われてしまいます。
かと言って、
前を向いて過去と決別し、
スーッと忘れなさいと言われても
忘れられるものではありません。
そうした際には、
忘れるのでも執着するのでもなく
ただただ“観察”してください。
極端に言えば
第三者の目線になって
彼氏と彼女の物語を
1つの芝居として
遠くから観察する様なイメージで
頭の中で見つめるのです。
自分の出来事を観察すること。
これが第一歩目であります。
フラれた事を問題視したり、
後悔するのではなく、
ただ事実だけを、
見つめて観察します。
これを続けてください。
何かしらの対応策を講じず、
ただ観察するというのは
どういう意図があるのか。
大雨や台風が通り過ぎた後、
川の水は茶色く濁り、
濁流と化して荒々しく
流れています。
その荒れ果てた川を、
一瞬にしてもとの清らかな清流に
戻せる方法はあるでしょうか。
答えは、
そんな方法はありません。
では濁りきったその川を
どの様にするのかと言えば、
濁流は濁流で逆らわず、
ただただその事実を
眺めて観察するのみ。
ここにも諸行無常が出ますが、
濁って荒れた濁流も
ずっとは続きません。
時の経過と共に
再び穏やかな清流を
取り戻します。
その過程において
無理矢理、濁流を止めようと
川の流れをせき止めたり、
綺麗な水を流しこんだりと
手を加えていると、
その内、その川に流され
自らを亡ぼすでしょう。
そんな時は観察することで
時間(とき)を待ち、
清流に変化していくことを
理解することが
大切になってきます。
恋愛の感情も同じです。
失恋の感情で
荒れた気持ちのまま
何かしら働きかけても
自分も相手も良い結果には
導かれません。
川の濁流が清流に変わるがごとく
自分自身の気持ちが
清くすんでいくことを
待っていることが
最大の方法です。
そしてここからが
重要で難しい部分ですが、
この観察において慈悲の精神を
培うことです。
この場合において慈悲とは何か。
彼女にフラれた。
動揺やショックは
大きいでしょう。
では何故ショックを受け
動揺しているのでしょうか。
その理由は愛している人を
愛せなくなるからでしょうか。
もちろん、
アナタは彼女を
愛していたのでしょう。
しかし、
アナタの愛は
嘘だったのでしょうか。
自分で自分に、
問うてください。
嘘ではないなら
相手の幸せを望んでいたなら
相手の幸せを
本当に望む心を持ちましょう。
彼女を幸せにしたいと
思っていた心。
彼女が別の誰かのもとに
いったとしても
それが幸せな状態になれるなら
そっと見守りましょう。
そして喜びましょう。
難しい感情であることは
分かります。
しかし、
自分自身の欲望よりも
彼女の幸せを
深く考えられること。
これが慈悲の精神です。
このタイミングで、
慈悲の精神を培わなくては
どこで自己成長が
出来るでしょうか。
この慈悲の精神を意識しつつ
自らの濁流を観察してください。
無理に動く事や
冷静さに欠ける言動は
貴方自身を期待と執着の
無限地獄に落とし込みます。
別れたら自由になれると期待して
相手は別れたいという執着。
交際を続けたら
幸せになれると期待をして
アナタはやり直したい
という執着。
執着に対して執着で応じても
決して舞い上がった炎が
消える事はありません。
相手の幸せを慈悲の精神で
願うのであれば、
その現実を受け止め、
期待や執着を手放す心を求め、
自分を観察し心の余裕を持つ。
結果、必ず清流に戻り、
綺麗な魚が泳ぎ、
心を癒す景色に
変わっていきます。
アナタはこの問題を通じて
人間として成長が出来ます。
そしてアナタを
本当に必要にしている
人と出会う為の
第一歩になります。
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